僧侶的  いま・ここ

仏教とは、仏の教え、つまり、ものの見方の事                 【禁】複製・転載

平気さ

春のお彼岸を迎える準備をしている頃の事でした。

舌に違和感があり、耳鼻咽喉科に行きました。

その先生は写真を指差しながら、「この腫瘍、できた場所と色がとても悪いですね」と言いました。
しばしの沈黙のあと、「舌癌の可能性が高いと思います」と。

そして、急に優しげな声色で「大きな病院で精密検査をしてくださいね。今、紹介状を書きますから」と、付け加えました。


舌癌か・・・あと、どのくらい生きられるのだろうか?・・・

そんな事を、癌がわが身にある可能性を告げられただけで思ってしまいました。
癌という言葉が死を意味するものでなくなりつつある現代にありながらも、やはり、癌という言葉を、死に置き換えて考えてしまう愚かな自分がいました。


じゃあ、癌にならなければ、死なないのか?
そう、癌でなくとも、その時がくれば、この命はお返ししなければなりません。


拝借申す 四大五蘊 お返し申す 今月今日   
                            一休


蓮如上人『白骨の御文章』に曰く
「されば、朝には紅顔ありて、夕には白骨となれる身なり」

学校に行きたくないと泣いた子を叩き出して、事故に遭うこともある。
浮気が原因の夫婦喧嘩の仲直りをする事もなく、夫が仕事先で倒れる事もある。
憎み、妬み、恨み、そねむ心が己が徳をすり減らして、穴ふたつとなる事もある。



禅は、生と死を分けて考えない、つまり生死<しょうじ>として受け止めます。
「生とは何か・死とは何か」ではなく、「いまとはいつか・こことはどこか」であります。


余ハ今迄禅宗ノ所謂悟リトイフ事ヲ誤解シテ居タ 
悟リトイフ事ハ如何ナル場合ニモ平気デ死ヌル事カト思ッテイタノハ間違イデ 
悟リトイフ事ハ如何ナル場合ニモ平気デ生キテ居ル事デアッタ      
                   正岡子規『病牀六尺』


子規は、わずか35歳で亡くなりました。
不肖ながら、私は今年39歳になります。嗚呼、勉旃、勉旃。


今回の件で、随分と電話やメールをいただきました。ありがとうございます。
親切なお気持ちを頂きながら、いまだ、返信しておりません。どうぞ、お赦しください。





先日、検査を受けてまいりました。

・・・まぁ、平気です。


そう、平気さ。






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もう少し

更新が滞ってしまい、ご心配をおかけしております。
おかげさまで、元気にしております。


しかしながら、もう少しお待ちください。
あと少し、猶予をください。



今、癌という言葉に、全てを奪い取る勢いがあるという事を学んでおります。





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多用

忙しいは、心を亡くすと書くから、粋でない。
それ故に、多忙と言うのは、野暮だそうでございます。

だから、多忙と言わずに、多用。


私事、多用につき、コメントやメールのお応えは、暫くの間、できません。



飲みに行けるのは・・・7月の盆あけぐらいかなぁ。








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