僧侶的  いま・ここ

仏教とは、仏の教え、つまり、ものの見方の事                 【禁】複製・転載

お寺が続く限り

新しく永代供養墓を作って売り出すという人に会った。
跡取りのいない家庭がターゲットだそうだ。


いやね、結婚しないのもいれば、子供を作らない夫婦もいるだろ。
こんな社会情勢じゃ、檀家制度も長くはねえからな、と、したり顔。

で、どう供養するのですか?と問えば・・・
そりゃ、永代供養墓と合祀墓を作って売るのよ。
予算がなけりゃ、最初から合祀墓に入ってもらってさ。
もっとも、永代供養墓に入っても、33年経てば、合祀墓に引越しをしてもらう事になるんだけどさ。

こちらでは、永代供養とは、33年のご契約。
お葬式費用一式、戒名の料金、33年間分の護持会費、付け届け、年忌法要のお布施、塔婆料金、お施餓鬼、等々のお支払いは、一括払い。

永代とは33年ですか?とお伺いしたら・・・
だって、きりがねえじゃねえか、と、あっさり。
けど、33年以上の物を納めてくれるのなら、話は別だけどさ。

じゃあ、いつ供養するのですか?と尋ねたら・・・
そりゃ、お盆のお施餓鬼の時にでもまとめてやるのよ、と、きっぱり。
俺は金にならねぇお経は読まない事にしてるから、朝課も晩課もしねぇよ。

お前もよく考えなよ、って、言われたけれど。
お前も阿呆な考えはやめて、ここで役僧をしなよ、って、説教されたけど。




結局、青臭い想いが邪魔をして、お断り。




もし、跡取りのない人が、お墓の事を思い悩んでいるのなら・・・
もし、身寄りのない人が、自分の最期を気にしているのなら・・・

・・・やっぱり、銭や金の事など言わずにさ、そろばん勘定なんてしなくてさ、その人の事を慮ってさ・・・だって、頭を剃ってるのだからさ・・・


「何も心配いらないよ。お寺が続く限り、護るからね」
「何も心配いらないよ。お寺が続く限り、供養するからね」




お経を営むと書いて、経営。
つまり、経営は金儲けではなく、佛の教えを弘める事。





寺院の在り方


11 Comments

Comment

永代供養って、不思議でした。
事情あってのこと。理解はできるのですが
なんか変な気がする。
2006/07/29(Sat) 10:40:20 | URL | ゆがみ [ Edit]

ちょっとショック

永代供養って、33年?
それに抵抗される法慧様のお気持ち、わかります。
先日ね、あるお寺様(私の小学校時代の先生)が、
一人息子さんを亡くした両親に対して、
「あんた方の後始末をする跡取りがいないなら、
 墓地を寺に返せ」
そう言われたそうです(悲)
ただでさえ、まだ計り知れない程の悲しみを抱えた両親に対してですよ。

寺院墓を返還して、公営墓を求めて来られた、そのご両親の痛みは?

私達は精一杯対応するしかないのですが。


それよりも、ショックだったのは、
小学校時代の恩師が、そんな冷たい言葉を発した事です。
2006/07/29(Sat) 13:35:35 | URL | 葬儀屋レディ☆ちゃむ [ Edit]

ゆがみさん

人は、永遠や永久という言葉に、弱いもののようですね。
2006/07/30(Sun) 09:55:19 | URL | 法慧 [ Edit]

ちゃむさん

弔い上げを33回忌をもってする、という考え方なのでしょう。

寺院側が墓質という概念に固執するようでは、今後、離檀も増えてきますよね。
2006/07/30(Sun) 10:06:48 | URL | 法慧 [ Edit]

こんにちは。
いつも本当に勉強になります。
これからも、どうぞ宜しくお願いします。
2006/07/30(Sun) 13:46:17 | URL | いいのともみ [ Edit]

供養

 供養は慈心。
 33回忌で合祀されても
 お寺や故人様の心が生きていれば
 それはそれで良いかなとも思います。
 でも後継ぎがいないからって
 墓還せってのは、乱暴に過ぎる言い分ですよね。何か悲しくなりますよね。
2006/07/30(Sun) 16:43:09 | URL | remains [ Edit]

いいのさん

時折、自由が丘に食事にいく事があります。
いい町ですね。
2006/07/30(Sun) 22:24:58 | URL | 法慧 [ Edit]

remainsさん

要は、信仰心と見識の問題だと思います。
2006/07/30(Sun) 22:29:06 | URL | 法慧 [ Edit]

新・お習字帳

お寺さんと檀家さんの関係も存在しなくなっている
世の中なのですね。
幸い、うちの実家は兄夫婦に男の子がいますから、
お墓は守ることができます。
大変ありがたい事です。

実に考えさせられた記事でした。
今後とも訪問させていただきたいと思います。
2006/07/31(Mon) 01:56:06 | URL | じょぉサマ [ Edit]

じょぉサマ さん

はじめまして。
お檀家さんを外護の仏教者として接するのか、顧客として扱うのか、住職の見識次第だと思います。
どうぞ、お大切に。
2006/07/31(Mon) 18:54:05 | URL | 法慧 [ Edit]

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2006/07/31(Mon) 22:46:11 | | [ Edit]
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