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01/24/2008 Thu 06:28 |
着信アリ
親交のある葬儀社さんに誘われた、酒席での事。
「いやぁ、この前の葬式には、まいっちゃったよ」と、切り出してきた専務さん。 「何か、あったんですか?」と聞き返すと・・・ 「実はさ、お通夜の最中にお坊さんの袖の中から携帯が鳴ってさ。 その着信音が、黒電話の音ね。また音量が大きくて、会場に響いちゃって。 しかも間の悪い事に、木魚を叩くお経の時なんだよね。 だから、木魚を止めて電話を切るって事もできなくてね。 まぁ、そのお坊さんはお経を優先したって事になるんだろうけど・・・ うちの社員があわてて駆けつけたけど、うまく携帯を取りだせないんだよね。 結局、30秒ぐらい鳴って・・・で、その5分後にもう一回、鳴っちゃって。 で、葬家は怒っちゃってね。 なんで、あんな坊さんを紹介したんだって、さ。 法慧さんなら、こんな時どうする? 人間だから、失敗はあるじゃない。もしも、万が一、そうなったらさ?」 問われた私は答えました。 「実は・・・告白すると、僕も一度あるんですよ。 お通夜ではなく、施主さんのお宅での法事のときでしたけど。 仏壇を前に座り、いざ、はじめようとした瞬間でしたね。 頭陀袋の中から、着信音が鳴り響いて。 ちなみに、その時の着信音は『男はつらいよ』 非礼を詫びて、仕切りなおして法事を終えました。 終わっての法話に、僧侶もつらいよって話しを交えながらしたら喜ばれました。 でもホント、はじまる前で良かったと思いましたね。 そのおかげで、必ず、マナーモードにする習慣が身につきました。 まあ、とにかく謝罪するしかないでしょうね。本当に失礼いたしましたって」 「えっ、何あったの、そういうことが」 「はい、お恥ずかしいお話しですが・・・」 「でも詫びたらさ、許してくれたでしょ。 そういう事だと思うんだよな、失敗したら詫びるのが基本だよね。 その坊さんもね、通夜のお経が終わった時にでも、失礼いたしましたと頭をさげれば、それで済んだと思うのよ。 それをしなかったんだよ、あの坊主は。 できないのかな?いい年してさ。 っていうか、あんたは、いちお、お坊さんなんだろって言いたくもなるさ。 結局、葬家の怒りは収まらなくてね。 葬儀の時は、違うお坊さんを手配してくれ、と。 リリーフだね、火消し役。でも、ふつうは有り得ないよ。 ・・・まぁ、今回改めて、派遣は危険だって痛感したね」 お芝居や講演会、そして映画館。 始まる前に携帯電話の確認がうながされる。 通夜や葬儀の時も、携帯電話は電源を切るかマナーモードにしてください、と司会者がお願いをしている。 そして、本人はしたつもりでも・・・結構、鳴る。 年間に何件かの葬儀や法事があるが、改めて、思い直したい。 その葬儀や法事は、「一度きり」のものだ、と。 その葬儀は、葬家にとっては、大切な人との最後のお別れの場である。 その法事は、施主家にとっては、再び時や想いを共有できる場である。 失敗、失態、失言・・・恥ずかしい事の多い人生のなかで、学ぶ姿勢のみが救いとなる。 記事の続き |
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07/29/2007 Sun 04:41 |
棺の中
棺の中に何を入れたいですか?
三角頭巾、手甲、脚絆、経帷子、六文銭、杖などのいわゆるの旅装束・死装束は、あまり見なくなってきたように思います。 パジャマ姿、普段着、あるいはお気に入りのお召し物で旅立つスタイルに変化してきています。 そして、棺の中には様々な物が並びます。 大切な思い出の写真、表彰状、ぬいぐるみ、本や手紙・・・生前、口に出して言えなかった言葉や思いもあるでしょう。 また、地域の文化で、蝋燭、マッチ、米、箸、お茶や茶菓子等々。 最近では、そのまま火葬できる副葬品が販売されています。 木製のゲートボールセット、釣具セット、日本酒やビールセット等々があるようです。 昨今は、生花祭壇が流行です。 お別れの際、献花する形で、参列者がその花を棺の中に納めます。 むしり取られた多くの花が、遺体を埋め尽くします。 ・・・でも、花にも命があるだろうに。 そういえば・・・ 母親の棺の中に、万札の束を入れた社長さんがいました。 酒好きの父親の遺体に、ビールと四合瓶の酒をかけた家族がいました。 あなたの、最期の持ち物は何ですか? 記事の続き |
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06/16/2007 Sat 07:02 |
空寂
切手盆や袱紗を使って、お布施を渡す人を見る事が少なくなりました。
半紙に包んだり、不祝儀の袋に入れたりもせず、裸のまま渡す事も珍しくないようです。なかには、財布から直接支払う人もいるようです。 そのうち、カードで24回払いで、という時代がくるかもしれませんね。 お布施もVISAやJCBでって、ね。 まぁ、固いことは言いなさんな、どうせ、すぐに開けて、袋は捨てるんでしょ、とのご指摘もありますが・・・ ひと手間かけて渡そうとする気持ちこそが、尊いと思うのですが。 時が至るまでは、そのお気持ちとともに、ご本尊様にお供えしておくものだと、お師匠様から厳しく教えられたものです。 葬儀社からの依頼のお布施は、5割、葬儀社に戻す。 残りの5割から、2割は僧侶派遣業の会への支払いとなる。 ひどい葬儀社の社員は、喪主に「信士・信女のランクのお布施は35万ですよ」と囁き、そこから10万円は自分のポケットに。 で、25万で派遣会社に仕事を流す。 HPには、価格破壊だ、明瞭価格だと宣伝しても、実は・・・? 檀家の少ないお寺や寺構えのない僧侶には、出会いのチャンスではあるのですが・・・ お師匠様の話です。 「財法二施 功徳無量 檀波羅蜜 具足円満 乃至 法界平等利益」 お布施をいただくと、必ず、お唱えになられます。 そして、「・・・お預かりいたします」とおっしゃられます。 ある時、午前中に法事を終えた施主が、夕方、慌ててお寺に駆け込まれました。 聞けば、お布施を入れ忘れたとの事でした。 老師にお会いしてお詫びし、改めて、お布施をお渡ししたいので取り次いで欲しいとの旨。 老師 「さきほど、いただきましたよ」 施主 「いえ、何度も確認しましたが、やはり、入れ忘れてしまいました。 どうぞ、お受け取りください」 老師 「いいえ、いただきましたから・・・」 施主 「でも・・・・」 老師 「あなたのお気持ちは、しっかりと頂戴いたしましたから・・・ ご心配しなくて結構ですよ」 施主 「・・・ありがとうございます」 案外、お布施の入れ忘れはよくある話でして、この話を、ある賢いお坊さんにしたところ・・・ 「もし、お布施が入ってなければ、すぐに、連絡するさ。 だって、そんな事を許したら、寺院の経済が成り立たなくなるだろ。 それにさ、教えてあげるのが布教だし、貰ってあげるのが布施でしょ。」 そりゃさ、そうだけどさ・・・ 私は、賢くないので・・・やっぱり、言えねえな・・・ 「あのぅ、お布施が入っておりません」 記事の続き |
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